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2006年08月号-2 |
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療養病床の減少続く |
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〜06年5月、医療施設動態調査 |
厚生労働省が発表した2006年5月の医療施設動態調査によると、病院と診療所の療養病床数は合計37万9870床(前月比1392床減)で、3ヵ月連続で減少した。また、病院総数は8997施設(同8施設減)となり、9000施設を割り込んだ。 病院の療養病床数は35万6548床(同1288床減)、診療所の療養病床数は2万3322床(同104床減)だった。療養病床を有する病院は4342施設(同12施設減)、療養病床を有する診療所は2394施設(同15施設減)と、いずれも減少した。 一般病院数は前月から10施設減り7922施設となった。精神病院は1074施設(同2施設増)、結核療養所1施設(同増減なし)だった。 病院の病床数は、一般病床が90万7260床(同1521床増)となった。精神病床は35万3180床(同30床増)、結核病床は1万1913床(同26床減)、感染症病床は1709床(同増減なし)で合計は163万610床(同237床増)。一方、有床の一般診療所の病床数は16万7020床(同246床減)で、全体の病床数は179万7803床(同9床減)となった。 一般診療所については、無床診療所が8万5034施設(同131施設増)、有床診療所は1万3605施設(同28施設減)となり、総数は9万8639施設(同103施設増)。 歯科診療所は6万7463施設(同84施設増)となり、病床数は173床(同増減なし)だった。 |
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2006年08月号-1 |
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有床診の無床化 最大の理由は「人件費」 |
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〜日医総研が調査 |
日本医師会総合政策研究機構(日医総研)が実施した、有床診療所から無床診療所へ転換した診療所の院長に対する調査で、転換に踏み切った理由として「人件費がかかる」が最も多く挙げられた。次いで「入院患者の減少」や「看護スタッフの確保が困難」などが挙がり、医師個人の方針よりも運営上の問題から無床化が進んでいることが分かった。無床化して満足しているかについては「満足」「とても満足」としたのは34%で、「不満」「とても不満」を合わせた18%を上回った。 調査は2006年3月、急激に増えている有床診療所から無床診療所への転換について、開設者が無床化に踏み切る理由や院長の満足度を知るために実施した。全国有床診療所連絡協議会が05年5月に実施した全国調査の回答施設から抽出した85施設を対象に質問票を送付した。 無床化した理由(複数回答)で、最も多かった回答は「人件費がかかりすぎる」で46%だった。ほかには「入院患者が減少」41%、「看護スタッフの確保が困難」34%、「精神的・体力的に限界」34%、「入院に係わる報酬が低い」33%、「外来機能に力を入れたい」11%などの回答があり、院長や診療所の方針よりも運営上の問題を理由に挙げる意見が多かった。 無床化後の満足度は、3%が「とても満足」、31%が「満足」、46%が「まあまあ」、16%が「不満」、2%が「とても不満」と回答した。入院患者を持つ24時間運営体制から開放されたことが満足度の上昇に寄与していると考えられる。無床化後の医業利益率は、償却の影響もあり、「減少」が49%、「同じ」が24%、「増加」が14%だった。なお、有床の再開予定は、「全くない」が48%と半数を占め、「ある」が5%、「状況次第」が32%だった。 |
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