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2008年02月号-2 |
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未承認薬・機器の使用も混合診療の対象へ |
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〜4月から高度医療評価制度 厚労省 |
厚生労働省は1月31日,高度医療評価制度案を「臨床的な使用確認試験」に関する検討会で提示した。薬事法の承認が得られていない医薬品・医療機器使用を伴う先進的な医療技術について,同制度の下で認められたものは保険との併用が可能な混合診療の対象となる。これにより薬事法による申請につながる科学的評価可能なデータ収集の迅速化を図るという。4月に申請の受付を開始する方針。 同案によると医療機関の実施要件として,緊急時の対応などができる特定機能病院または同等の体制を持ち,「臨床研究に関する倫理指針」に対応した臨床研究の実施体制があることを挙げている。またがん対策などの公的研究事業に関係するもの,学会等から要望書が提出されているものについては,必要に応じて個別に体制の適否を検討する。 評価の手続きについては @高度医療の技術ごとに,倫理委員会での承認後,医療機関の長が厚生労働大臣に申請を行う A対象となる技術の実施要件などの検討及び審査にあたっては「高度医療評価会議」を開催する B審査結果は先進医療専門家会議に報告するとともに申請医療機関に通知する としている。 同案に対して委員からは「実施要件のハードルが高すぎる」「医療に貧富の差が起きるようなことはやめてほしい」「弾力的な運用をしてほしい」といった意見が出た。 |
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2008年02月号-1 |
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診療所の再診料は据え置き |
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〜病院再診料2点以上引き上げへ 中医協 |
中央社会保険医療協議会(土田会長)は1月30日、2008年度診療報酬改定に当たり,最大の課題になっていた診療所と病院の再診料の格差是正への取り組みについて,概ね合意した。 診療所の再診料は据え置き、病院の再診料は2点以上引き上げる見通しだ。200床以上の病院の外来診療料に変更はない。外来管理加算は「5分以上」などの要件を設定する。デジタル映像化処理加算は十分な経過措置をとりつつ,点数を引き下げ,いずれ廃止する。具体的な要件設定などは2月からの検討に委ねる。 土田会長は,両側委員が合意に達していなかった再診料の病診格差の是正,外来管理加算への時間要件の設定,デジタル映像化処理加算の廃止の見直しの視点として @国民の納得性A医療現場の納得性B診療報酬という技術的ツールを使った社会の要請に応える を挙げた。 そのうえで, ▼病院の再診料を2点以上引き上げる ▼診療所の再診料は据え置く ▼外来管理加算には「5分以上」の要件を設定 ▼デジタル映像化処理加算は点数を引き下げ十分な経過措置を設けた上で廃止 ▼後期高齢者医療制度の初・再診料は据え置き ▼後期高齢者の外来管理加算は病院,診療所とも52点へ統一
を提案した。 こういった提案をした理由について土田会長は「軽微な処置の包括は診療所の再診料の2点分にあたる。実質2点のマイナスだ」と述べ,再診料を据え置きた方針を説明した。 外来管理加算に関しては,「外来管理加算は再診料の半数で算定されている。内容は必ずしも明瞭でない。これまでは曖昧なまま再診料+外来管理加算だった。外来管理加算をしっかりとやってもらうことで再診料の見直しにつながるものだ」と理由を述べ,外来管理加算には要件を設定することとした。後期高齢者の初・再診料については「現役と後期高齢者における診療所の役割を検討するべき」と述べ,十分な検討を行わなかったため,今回は現役と同様の取り扱いにした。 |
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