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2011年12月号- |
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厚労、保険診療への消費税非課税見直し要望 |
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〜政府税調、一体改革「素案」に向け意見聴取 |
政府税制調査会は12日に総会を開き、野田佳彦首相が年内策定を指示した政府・与党の社会保障と税の一体改革成案を具体化する「素案」に向けた議論を開始した。この日は各省庁から、消費税に関する要望をヒアリングした。厚生労働省は、社会保険診療などへの消費税を非課税にしている現行制度の見直しを求めた。 社会保険診療や介護保険サービスは、高度の公共性を有する観点から、消費税が非課税となっている。一方、医療機関や保険薬局、介護サービス事業者の仕入れにかかる消費税については、課税扱いであるため、診療報酬および介護報酬を通じて、消費税分を上乗せすることで、医療機関などに負担がないようにしている。 厚労省からは、辻泰弘副大臣が出席。保険診療などへの消費税非課税の措置について、「一部の医療機関において、診療報酬などによる消費税部分の上乗せは十分でなく、仕入れに要した分の消費税の一部が還付されていない状態になっている」との現状を報告。一体改革成案で、2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げ、当面の社会保障改革にかかる安定財源を確保するとしたことを踏まえ、「消費税を含む税体系を見直す場合には、保険診療などにかかる消費税の在り方を検討していく必要がある」との見解を示した。 この日の総会終了後に記者会見した五十嵐文彦財務副大臣は、「きょういろいろご指摘をいただいた。これから論点を整理し、年内に素案を取りまとめたい」と語った。今後は、政府税調の下に設ける作業チームが、個別案件を検討した上で、素案のたたき台を作成。それを総会で審議し、税調としての方向性を出すことになる。 |
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2011年12月号- |
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特養のユニット間の壁、可動式は不適切 |
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〜厚労省が事務連絡 |
厚生労働省は1日、特別養護老人ホーム(特養)のユニットの共同生活空間を仕切る壁が可動式になっている場合について、ユニット型個室の構造としては不適切とする事務連絡を、都道府県にあてて出した。入所者と職員のなじみの関係を重視したユニットケアを損なう恐れがあるのが理由。 事務連絡では、ユニットとユニットを仕切る壁が可動式の場合、壁を開放すれば従来型個室と同じ形態にできることから、ユニットケアとしての職員配置や入所者の処遇が適切に行われなくなる可能性があると指摘。ユニット型個室に対して従来型個室よりも高い報酬を設定している考え方に反するとしている。 特養(定員31人以上)のユニット型個室の入所者1人当たりの介護報酬は、従来型個室よりも1日70−80単位高く設定されているが、厚労省の担当者は、「可動式の壁を固定式に変えるなどの対応がされない場合、(ユニット型個室から)従来型個室に報酬が変わることもあり得る」としている。 |
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