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2012年10月号-2 |
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医療機関のホームページで指針 |
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〜誇大表現、優位性示す内容はダメ |
厚生労働省はこのほど、医療機関のホームページに関するガイドラインを公表した。虚偽や誇大表現があったり、他との比較で優位性を示したり、科学的な根拠に乏しい情報によって不安をあおり、受診に誘導するような内容は、掲載しないよう求めている。 医療では、不当な広告に誘引され、不適切なサービスを受けた場合の被害が大きいことや、極めて専門性が高いサービスであるため、事前に判断することが困難だ。このため、広告については、医療法に限定的に認められた事項以外は禁止されている。 しかし、インターネットが一般的となり、美容医療サービスなど、自由診療を行う医療機関において、ホームページの掲載内容と、受診時の説明や内容が異なるなどのトラブルが生じていることから、今回ガイドラインが策定された。 公表された「医療機関のホームページの内容の適切なあり方に関する指針」は、原則としてホームページを規制対象とみなさないものの、不当に国民、患者を誘引する虚偽、誇大な内容を掲載すべきではないとしている。 対象となるのは医療機関のホームページ全般で、そこに勤務する医師の個人ブログなどは当てはまらないが、リンクやバナーが張られ、医療機関のページと一体的に運営されている場合などは、不当に誘引しないよう配慮を求めている。 指針では、ホームページに掲載すべきでない事項として、▽内容に虚偽があったり、客観的事実であることを証明できないもの▽他との比較により優位性を示そうとするもの▽内容が誇大なものや医療機関にとって都合が良い情報などの過度な強調▽早急な受診を過度にあおる表現や費用の過度な強調▽科学的な根拠に乏しい情報に基づき、不安を過度にあおるなどして、受診や手術・処置などへ不当に誘導するもの―などを挙げている。 例えば、加工や修正を行った術前・術後の写真や「○%の満足度」など根拠を明確にせず示すことなどは、虚偽にわたるものとして、掲載しないよう求めている。 また、「○○の治療では、日本有数の実績を有する病院です」などと、他の医療機関と比較し、自分たちがより優れていることを示す表現も、仮に事実だとしても、患者などを誤認させ、不当に誘引するおそれがあるため、掲載すべきでないとしている。 また、手術・処置の効果や有効性を強調したり、医療機関にとって都合の良い体験談などを強調したりすることも、避けるよう求めている。 このほか、「期間限定で○○療法を50%オフで提供しています」などと、早急な受診などを過度にあおったり、科学的根拠が乏しい情報で、不安をあおって、受診や処置に誘導したりすることも掲載すべきでない内容として挙げられている。 自由診療を行う医療機関に対しては、通常必要とされる治療内容や費用、治療のリスクや副作用などを、ホームページに掲載するよう求めている。 |
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2012年10月号-1 |
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サ高住、制度開始1年間で2256件 |
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〜高齢者住宅研究所 |
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の登録件数は、昨年10月の制度導入から1年で2256件に達したことが、高齢者住宅研究所の調査で分かった。調査では、住戸数が1年で7万1451戸に達したことも分かった。 同研究所は、制度が始まった昨年10月から今年9月までにサ高住として登録された物件について、登録事業者や住戸数、部屋面積などについて調査した。 その結果、サ高住として登録された物件数は2256件となった。都道府県別では、大阪府での登録が157件で最も多く、以下は北海道(140件)、東京(111件)、広島(100件)、神奈川(98件)、埼玉(95件)などの順となっている。住戸数は7万1451戸で、都道府県別では、大阪(6404戸)が最多となった。以下は、北海道(5106戸)、東京(4216戸)、神奈川(3803戸)、埼玉(3358戸)、広島(3114戸)、兵庫(2953戸)などの順となっている。 登録事業者の法人形態では、「株式会社」が55%で半数以上を占めた。以下は「医療法人」(15%)、「有限会社」(14%)、「社会福祉法人」(7%)などの順となっている。
■原則より狭い部屋が7割近くに
居室の床面積区分は、「18平方メートル以上20平方メートル未満」が49%で最も多かった。以下は「25平方メートル以上30平方メートル未満」(19%)、「20平方メートル以上22平方メートル未満」(13%)、「22平方メートル以上25平方メートル未満」と「30平方メートル以上40平方メートル未満」(いずれも7%)などの順で、原則必要とされる25平方メートル【編注】に満たない居室は69%に達した。
■「入浴」や「調理」などを提供する物件は約半数
サービスでは、「状況把握・生活相談」が、ほぼすべての物件で提供されていた。また、「食事」は95%の物件で提供があったが、「入浴等の介護」のサービスを提供する物件は52%、「調理等の家事」のサービスを提供する物件は54%にとどまった。 【編注】居間、食堂、台所その他の住宅の部分について、共同利用に十分な面積がある場合、居室の面積は18平方メートル以上でよい。 |
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