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2022年12月号-2 |
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「ゾコーバ」、100万人分の追加購入契約 |
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加藤厚労相 |
加藤勝信厚生労働相は12月13日の記者会見で、11月22日に緊急承認され24日から供給が開始されたコロナ飲み薬「ゾコーバ」について、塩野義製薬株式会社と100万人分の追加購入の契約を行ったことを発表した。 ゾコーバは、パキロビットの処方実績のある医療機関・薬局などから供給を始め、12月12日時点で約4800の医療機関・薬局が同剤を取り扱う機関として登録。このうち発注のあった施設に対して約3万6000人分を届け、約2600人にすでに投与がされていることを明かした。 そのうえで、塩野義製薬で必要な準備が整ったことから、12月15日から都道府県が選定した医療機関・薬局で広く同剤を取り扱うことを可能とした。これに伴い、同剤の供給量の増加が見込まれるため、安定的な供給が行えるよう、12日に同社と100万人分の追加購入の契約を締結。これにより、今後感染が拡大した場合でも、同剤を必要とする人に対し、「より確実に処方することが可能となる」と説明した。 同剤は、低リスクの患者でも高熱などの強い症状があれば使用可能な薬であり、新たな治療の選択肢として同剤を含む治療薬の普及に引き続き取り組んでいくと補足した。 |
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2022年12月号-1 |
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20年度の国民医療費は42兆9665億円 |
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厚労省 |
厚生労働省は11月30日、2020年度の国民医療費(確定値)を発表した。それによると20年度の国民医療費は42兆9665億円となり、前年度の44兆3895億円に比べ1兆4230億円、3.2%の減少となった。40兆円を超えるのは8年連続。高齢化の進展で費用の増加傾向が続く中、20年度は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う受診控えの影響で4年ぶりに減少した。 また、人口1人当たりの国民医療費は34万600円となり、前年度の35万1800円に比べ1万1200円、3.2%の減少となった。国民医療費の国内総生産(GDP)に対する比率は8.02%(前年度7.97%)だった。
【診療種類別】
医科診療医療費は30兆7813億円(構成割合71.6%)、そのうち入院医療費は16兆3353億円(同38.0%)、入院外医療費は14兆4460億円(同33.6%)だった。また、歯科診療医療費は3兆22億円(同7.0%)、薬局調剤医療費は7兆6480億円(同17.8%)、入院時食事・生活医療費は7494億円(同1.7%)、訪問看護医療費は3254億円(同0.8%)、療養費などは4602億円(同1.1%)となった。対前年度増減率をみると、医科診療医療費は3.7%の減少、歯科診療医療費は0.4%の減少、薬局調剤医療費は2.5%の減少となっている。
【年齢階級別】
年齢階級別にみると、65歳以上が26兆4315億円で全体の61.5%を占めた。そのほかでは、0〜14歳は2兆1056億円(構成割合4.9%)、15〜44歳は5兆129億円(同11.7%)、45〜64歳は9兆4165億円(同21.9%)だった。 人口1人当たりでは、65歳未満は18万3500円、65歳以上は73万3700円だった。そのうち医科診療医療費では、65歳未満が12万2300円、65歳以上が54万8400円、歯科診療医療費では65歳未満が2万200円、65歳以上が3万2800円となっている。薬局調剤医療費は、65歳未満が3万5300円、65歳以上が12万3900円だった。
【都道府県別】
都道府県別にみると、東京都が4兆2972億円と最も高く、次いで大阪府が3兆2991億円、神奈川県が2兆7925億円となった。また、鳥取県が1984億円と最も低く、次いで島根県が2595億円、福井県が2600億円となっている。 人口1人当たり国民医療費をみると、高知県が45万7600円と最も高く、次いで鹿児島県が42万6700円、長崎県が42万1000円だった。また、埼玉県が29万8200円と最も低く、次いで千葉県が29万9700円、神奈川県が30万2300円となった。 |
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