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2006年05月号-2 |
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1号介護保険料は平均4,090円 |
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〜第3期事業計画、最高は沖縄・与那国町の6,100円 |
厚生労働省は、本年度から3年間の第3期介護保険事業計画で、65歳以上の第1号被保険者の介護保険料基準月額は、平均4,090円になると明らかにした。第2期(2003〜05年度)との比較では24.2% 797円の引き上げになる。最高額は沖縄県与那国町の6,100円、最低額は岐阜県七宗町の2,200円だった。第2期で全国最高額だった北海道鶴居村は5,942円から4,762円へと大幅に減少した。 2期から保険料を引き下げた保険者は1,679保険者中わずか57。引き上げは1,549、据置は73だった。保険料の上昇率が最も高い保険者は118.6%の新潟県粟島浦村(2期2,516円→5,500円)逆に上昇率が最低だったのは福島県檜枝岐村(3,770円→2,890円)で23.3%下回った。ただ、金額を引き下げた保険者は第2期の見積が高すぎたため修正したところも多くある。 基準保険料の上位保険者は与那国町の6,100円で第2期の5,652円から448円上昇した。以下、青森県東北町(5,950円)東京都利島村(5,900円)、長崎県江迎町(5,850円)、和歌山県白浜町(5,842円)だった。最も低かったのは七宗町の2,200円、次いで奈良県上北山村、奈良県山添村、茨城県坂東市(以上2,300円)、千葉県多古町(2,369円)の順。与那国町は施設給付が伸びたのが要因だ。 都道府県別の平均額をみると、沖縄県の4,875円を筆頭に徳島県(4,861円)、青森県(4,781円)の順で高く、低いのは茨城県(3,461円)、福島県(3,496円)、栃木県(3,549円)と東日本勢が続いている。上位・下位ともに順位は第2期と変わらなかった。 |
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2006年05月号-1 |
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介護労働者は供給が需要を上回る |
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〜厚生労働省が試算 |
厚生労働省は4月24日の介護福祉士のあり方及びその養成プロセスの見直し等に関する検討会で、介護労働者の将来的な人手不足は発生しないとする試算を明らかにした。厚生労働省によると、介護労働者の需要は年間4〜6万人増加する一方、供給は7万人程度の増加が見込まれ、供給が需要を上回るとした。試算では2014年の需要を実数ベースで138〜156万人、供給を170万人程度と見込んだ。ただ、同検討会では「実態に即していない」と指摘する意見が相次いだ。 厚生労働省によると、04年時点の介護保険事業に従事する介護職員数は常勤換算で65.8万人で、うち施設は26.8万人、在宅は39.0万人。これを今後の要介護認定者数や介護保険利用者数、後期高齢者数などの推計と同じ伸び率で増加すると仮定して需要を算出した。これによると、08年の需要は76.5〜83.5万人、11年は84.8〜93.1万人、14年には90.7〜102.8万人となり、10年間で毎年2.5〜3.5万人の伸びを示すと見込んだ。同様に実数ベースでは、10年間に毎年4.0〜5.5万人が増加し、14年には138.1〜156.4万人になるとした。 一方、供給については、学卒者が3.5〜5万人程度、介護福祉士有資格者1万人程度のほか、一時離職者の現場復帰支援など定着促進により1〜2万人程度が毎年増加することが可能として、14年時点で170万人程度に伸ばすことができると予測した。これにより「介護労働者は将来的にも人手不足は発生しないと見込まれる」と結論づけた。 この試算に対し、検討会の委員からは「ここ数年求人を出しても職員が来なく、新しくオープンできない施設も出ている」「この予測は絵に描いた餅。引っ込めてほしい」など、介護施設などの実情を反映していないと批判する声が続出した。 |
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