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2023年10月号-2 |
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物価高騰の影響、介護報酬に「適切に反映を」 |
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東京都 |
東京都は 10 日、国に対して 2024 年度の介護報酬改定に関する緊急提言を行った。現下の物価高騰の影響も踏まえ、介護事業所・施設が安定的・継続的に事業運営できるよう介護報酬に適切に反映することなどを要望している。 都では、現下の物価高騰について現行の介護報酬には反映されておらず、介護事業所・施設は厳しい経営環境に置かれていると説明。その上で、各自治体では新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用などで独自に支援しているが、その交付金は臨時的なものとされており、制度的な対応が必要だと主張している。
●ケアマネの処遇改善も提言 地域区分の各サービスの人件費割合については、現行の介護報酬上の人件費割合と、介護事業経営実態調査での収入に対する給与費の割合には乖離が生じていると指摘。また、建築価格や物価などの各種調査では、減価償却費や物件費には明らかな地域差が生じているとした。 こうした状況を踏まえ、次の介護報酬改定に向けて人件費割合や物件費・土地建物の取得費などの実態を適切に把握・分析した上で、東京の実態に合わせて介護報酬に適切に反映するよう求めている。 このほか、介護支援専門員(ケアマネジャー)の安定的な確保を図るため、その業務の専門性に見合った給与となるよう処遇の改善を新たに提言している。
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2023年10月号-1 |
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物価高騰への対応、厚労相「極めて重要」と強調 |
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経済財政諮問会議 |
武見敬三厚生労働相は 10 日、政府の経済財政諮問会議に臨時議員として出席し、2024 年度に行われる診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬の同時改定について、医療や介護の連携の推進などと共に、昨今の賃上げや物価高騰を踏まえた対応も「極めて重要な課題」だと強調した。 経済財政諮問会議はこの日、新経済・財政再生計画の改革工程表の取りまとめに向けた議論を始め、武見氏は、社会保障制度改革の今後の対応を説明した。その中で武見氏は、診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬の同時改定が行われる 24 年が節目の年になるという認識を示した。同時改定に関しては、団塊世代の全員が 75 歳以上になる 25 年以降や、高齢者人口がピークを迎える 40 年ごろを見据えて医療や介護の連携強化などを検討するとともに、賃上げや物価高騰を踏まえた対応も「極めて重要な課題」だとしている。 新型コロナウイルスに対応する医療機関が算定できる診療報酬の特例を 10 月以降に縮小した影響も見極める必要があるという認識も示した。ただ、患者・利用者が必要なサービスを受けられるように、患者や利用者負担・保険料負担への影響を踏まえて対応することが求められるとも指摘した。 政府の骨太方針 2023 では、24 年度の同時改定について、物価高騰・賃金上昇や人材確保などのほか、患者・利用者の負担を抑えるのに「必要な対応」を取ることとされている。 |
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